2月 04, 2010

パールのハミングバードと、ブリティッシュ・ハードロック

2月 04, 2010
久々にギターに触れた。

家にいくつかギターはしまってあるのだけど、このときに弾いたのは、高校一年のころに初めて買ったアコースティック・ギター。(自分ながら、物持ちがいい…)

ギブソンの「ハミング・バード」という、とても派手なギターを、日本のパールというメーカーがコピーしたもの。真っ赤なトップ、美しいピックガードにハチドリのイラスト。ネックは細く、けっこう鳴りもいい。当時で、たしか5万円くらいだったかな。もう30年をすぎようとしているのに、いまだに反りもなく、立派に使えるのはたいしたもの。

むかしから、派手なギターが好きだった。周りの生ギター仲間はヤマハとかモーリスとかヤイリとかの、繊細で正確な音で、仕上げもナチュラルなギターをこぞって買っていたけれど、自分は、このハミングバードか、「ダブ」モデル(やはりギブソンが出してた、こちらも派手派手なデザインの生ギター)しかないと思っていた。チューニングもあんまりあわないし、小ぎれいな音とはほど遠い、なんか下品なサウンドだけど、ボリュームだけはむちゃくちゃあるし、ハイトーンでチョーキングすると、すごく気持ちよく音が伸びる。そう、やっぱり無意識にロックがプレイできるギターを選択してたんだと思う。

そのころはブリティッシュ・ハードロックにどっぷりと浸っていたんだけど、中でも夢中だったユーライア・ヒープが、ハードなサウンドの中にもアコースティック・ギターを大胆に取り入れた音作りをしていて(「悪魔と魔法使い」とか「魔の饗宴」とか)そこで使われてたのがダブとかハミングバードとかで、ああいうふうに、ロッカーが派手な生ギターをリリカルに弾いているのが、たまらなくカッコよかった。ストーンズとかフェイセズもそんな感じだったし。

国内のバンドでも、OZとか外道とか、ちょっと前だとハリマオ(ここって、今聞くとオルガンのリフとか、ヒープのサウンドそのもの。「対自核」もどきのシングルとか)とか、そんなのばかり聞いていて、生ギター系でも古井戸とかRCみたいなやつが大好きで。中でも当時古井戸にいたチャボ(仲井戸麗一)が、ハミングバードを腰だめに弾いているのが、ものすごくロックっぽくて、あこがれた。

あれからもう30年か…。なぜかこのギターは、ずっと手近にある。

というわけで、ユーライア・ヒープの70年代のヒット曲、「魔法使い」を。

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