エンケンといっても遠藤憲一でもないし(好きなんですけどね)、
昔々のコメディアンでもない(ありゃエノケンか)。
僕らの時代のエンケンと言えば遠藤賢司。
長髪でギターを爪引きながらカレーライスや鼠の歌をぼそぼそと歌い、
「四畳半フォーク」の代表みたいだった人。
何を思ったか、ある日とつぜんアドレナリン全開になって、
「東京ワッショイ」や「不滅の男」など、
まさにトンでもない、
誰も真似のできない名曲を次から次に生み出し、
圧倒的なパワーでパフォーマンスを繰り広げた男。
まあほんとうにトンでもない。
今回改めてYouTubeを見直したのだけど、
こんなに名曲揃いとは。
「笑っていいとも」でお茶の間がロックンロールになった貴重な記録。
生ギター一本でここまでロック・スピリットを感じさせてくれたのは
あと清志郎くらいか。そういえば清志郎も「笑っていいとも」で歌っていたなあ。
70歳でがんで死去。なにか切ない。
もっとこの人の歌を、ライブを、感じておけばよかった。
これからはもう、音源と映像でしか会えないけれど。
友部正人との共演、「夜汽車のブルース」。
本当に名演。もう、言葉もない。